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2015年4月

2015年4月17日 (金)

変化の加速を考える

◆変化と安定との中間に安らぎがある?

人間とは不思議なものだ。
毎日が変化がなくて退屈だ、と変化を求める。一方、変化が激しくなると安定を求める。
株式市場のことを考えると、相場が安定して変化がないと何か事件が起きて相場が変動してもらいたいと考える。ところが、株価が高騰暴落を繰り返すと、安定してくれと願う。
どうも、変化と、安定との中間に人は精神的な安らぎを感じるようである。

◆開発

近頃の IT 産業の進歩はすさまじい。その進歩は、加速している。
つい30年ほど前に私は、文献検索システムの研究をしていた。当時は、 Google などの検索システムはなく、コンピューターもまだ、穴あきテープで動くという初歩的な代物だった。当時の検索の主流は、穴あきの ピーカーブーカードというものだった。
皆さん、覚えておられると思いますが、アメリカの大統領選挙でこのカードシステムが使用されていた。
ブッシュとゴアとか大接戦となり、疑問票の数え直しという事態になった。その時に選挙管理者がカードを一枚一枚かざして眺めている光景か放映された。当時の投票はパンチカードが用いられ、候補者の欄に穴を開けるという方式だったからだ。ブッシュとゴアのどちらに穴が開いているかカードをかざして確認したわけだ。コンピューター先進国のアメリカがこんなカードの投票システムをまだ採用してるなんて、ちょっと滑稽だった。コンピューターより物理的な穴の方が確実だと考えられたのだろうか。
これと同様に穴あきカードを使って文献検索を行うというのが当時、私が研究していた検索システムだ。図書館の文献を分類とキーワード情報で検索するものだった。そのシステムは、大統領選挙の投票カードよりも複雑なものだが、基本的には、違いがない。沢山の穴の組み合わせで必要な情報のカードを選び出すというものだ。沢山のカードのどの穴があっているのか、ソーターという棒や光で調べるものだ。このカードは精一杯情報を詰め込んでも、せいぜい分類といくつかのキーワードだった。当時は、これが最も進んだ検索システムだったのだ。

◆米国から驚きのリポート

そんなある日、米国の研究機関からリポートが届いた。それは、フルテキストサアチングというタイトルで、図書館のすべての文献を読み込み、その全文を検索するというものだった。まあ、Google 検索の原型みたいなものでした。当時のコンピューターはパンチカードで入力する代物でしたから、このリポートを見た私たちは、とても実現不能だよね、と思ったものだった。
ところが、どうだろう。その10年後には、この全文検索システムが実現したのだ。それには、コンピューターの画期的な進歩があった。そして、今はどうだろう。インターネットに飛び交う天文学的な情報がたちどころに検索されてしまうようになった。
こんな進歩は、当時私たちが研究していた時代には、予想もできないことだった。
一昔前に誰も予想できないことがどんどん実現していく。例えば、一昔前は、海外に電話をかけるのは一体幾らかかるのかと、ヒヤヒヤものでしたが、今では海外と自由に通信できるスカイプがある。
カーナビで自分の行く先が案内表示され知らない場所でも迷うことがない。
それより携帯ですね。一昔前のこと、移動通信という物々しい名前の通信手段が高級車に取り付けられたのだが、今は誰でも携帯電話を持ち歩き、どこでも誰とでも通信できるようになっている。
コンピューターの進歩は、爆発的。私が研究していた30年前、ある会社のコンピュータールームを見学したことがあった。空調が効いたその部屋には、大型のコンピューターが何台も並び、唸りをあげていた。この唸りは情報入力のための穴あきテープの回る音だった。担当者は、コンピューターを冷やすのに大量の電気が消費されるんだ、といっていた。
ところが、今は、この大規模なコンピュータールームのシステムが、個人用のパソコンで実現されてしまっているのだ。最近、縁あって、その会社を再び訪れたことがあったが、担当者は、まだ、そのコンピュータールームは、保存されているんだ、といっていた。それは、会社見学に来た人が見るものがないからだという。今のコンピューターは見学させるところがないんですよ。仕方がないので、このコンピュータールームに案内するんです、という。

◆コンピューターの未来

その昔、何十億円もかけて作られた。コンピューターよりも、皆が持っている。パソコンの方が性能がいい。それが、コンピューターの進歩、まさに爆発的な進歩だ。この進歩は、さらに加速している。コンピュータの未来は予測できないくらいだ。

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