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2015年2月13日 (金)

ロボットがアベノミクスを妨害する

◆アベノミクスの問題を探る
  第1の矢 大胆な金融政策
 第2の矢 機動的な財政政策
 第3の矢 民間投資を喚起する成長戦略
金融緩和で流通するお金の量を増やし、、デフレマインドを払拭
大規模な経済対策予算によって、政府がみずから率先して需要を創出
規制緩和などによって、民間企業や個人が真の実力を発揮できる社会へ
◆思うようにデフレ脱却できないのはなぜ?
さて、それなのに依然として思うようにデフレは脱却できていない。政府が音頭を取ってベースアップを民間企業に約束させようとやっきになっている。しかし、思ったような賃上げは実現できていない。
従来の常識では、これだけの金融緩和になれば、インフレが起きるはずである。それが起こらないのは、賃金が上がってこないからだと政府は考えている。
生産性が上昇すれば賃金上昇に繋がるはずだ。それが上がってこないのには、一つ無視できない大きな要因がある。それがコンピューター化とロボット化の進展である。
現在の生産現場におけるコンピューターとロボットの普及は、すさまじい。生産現場から人がどんどん減っている。それなのに生産は増大している。だから、労働者1人当たりの生産性は著しく上昇しているはずである。当然、賃金が上昇してよいはずである。
ところがそうならないのは、ロボット化による生産性向上が製品の価格低下に向かっているからだ。ロボットは、24時間働き続ける。ロボットは、賃金を必要としない。だから働けば働くほど製品価格が低下する。これで、デフレの犯人の1人が、ロボットであることが分る。
金融を緩和し、機動的な財政運営を行ったとしても、昔のようにインフレが起きなくなっているのはこのロボット化による生産性の著しい向上である。
ロボット化の生産性による利益がどう流れるのか。その仕組みづくりがこれからの経済にとって重要
考えてみて欲しい。
10人の社員の会社に、10台のロボットが入った。10人の社員は従来通りに働いている。10台のロボットは、昼夜兼行、24時間働き続けて、しかもミスはない。ロボットは初期投資をすれば、あとは賃金が不要である。ロボットの生産性は、従業員の10倍あった。このとき、生産性が11倍なったんだから賃上げしてくれと要求したとする。その時、経営者は、生産性の向上はロボットの働きだとして、賃上げは認めず、ロボットを20台に増やし、従業員をラインから外してしまった。
こんなことが、全国各社で起こっている。
私が、40年ほど前半導体研究所に勤めていた頃、工場には5000人の半導体の組み立て女子工員がいた。ところが、後に、その会社を訪れたときには、女子工員の姿はない。ロボット化されたラインを管理する技術者が数名いるだけであった。あの女子工員たちはどこに行ったのか。
こんなことが、各社の製造部門で起こっていることだ。
会社はロボット化で大きな収益を上げているはずである。しかし、これに関与する従業員はほとんどいないのである。半導体の価格はつるべ落としで下がっている。賃上げに預かるはずがない。
◆デフレ脱却の大きな要因
このロボット化による価格の低下があらゆる産業に波及している。これが昨今のデフレの一番大きな要因だ。
アベノミクスで政府が賃上げの音頭を取っても思ったように上がらないのは道理である。アベノミクスはロボット化で足を引っ張られているのである。
ロボットは、賃金も退職金も要求しない。これと人間が張り合うのは不可能なのだ。

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