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2013年6月 6日 (木)

21世紀は世界の日本化を目指すという大志が欲しい

◆低下が続く日本の国際的地位

このところ、日本の国際的地位の低下が続いている。日中、日韓、日ロなど、関係悪化は、その表れといえよう。
結局、日本にあるのは、経済という一枚看板であり、経済成長を続けることが、国を守ることに繋がるのである。

ところが、その経済成長に懐疑的見方が広がっている。失われた20年というほど長く続く停滞のためである。この間、様々な経済成長政策が行われてきた。科学技術の促進策、起業の促進策、規制の緩和などである。しかし、イノベーションはなかなか起こらず、新規の起業数より廃業数が上回るなどで、経済の停滞が続いている。一方、これまで日本経済の牽引者であった家電メーカーは、深刻な不況に陥っている。こうした状況で、アベノミクスが日本経済を成長路線に戻せるかどうかについて懸念を持つ人が多い。
アベノミクスは、結局、三本目の矢のイノベーションが起こせるかどうかにかかっている。

◆変化が加速する世界経済の中で、日本がとりうる選択肢

① ビジネス変化の加速に対応する方策を見付ける 

これまでの様々な政策、「科学技術基本法」「イノベーション促進」「起業の促進策」などは、ビジネス変化のスピードに対応できていない。
昔、お家芸といわれた、家電、半導体の各社が軒並み不振なのは、ビジネスの変化スピードについていけなかった結果である。日本を代表する、ソニー、シャープ、パナソニックなども、このビジネス変化にやられた組みである。

ところが、同じお家芸でも自動車産業は、クロックスピードが相対的に遅い業界である。ここでは、今だ日本メーカーは健在である。しかし、家電業界を他山の石として、クロックスピードの加速する中での、技術開発、能力開発、組織改革、サプライチェーン改革など、一段の努力が必要である。

② 加速環境でも競争できる部品や素材を強化する
クロックスピード加速分野でも、必須の部品(もの)がある。こうした部品には、汎用化されにくいものがあり、日本は強みを維持することが可能である。その開発は、深堀型の研究開発であり、日本が強みを発揮するところである。

③ クロックスピードが相対的に遅い分野に集中する
  新幹線、ロケット、ロボット、医療、介護、農業、エネルギー、環境などである。

④ 日本独自の分野に注力する
  伝統技術 伝統産業 コンテンツ制作、など、クールジャパン
と呼ばれる日本人の感性を生かせる分野である。これらは日本の観光産業を支える。

◆最も積極的な選択が「日本独自の分野」である

この④の日本独自の分野に注力というのは、どれだけ経済効果があるのかと疑問に思う人がいるだろう。しかし、これが最も積極的で、志が高い分野であろう。
それは、21世紀は、世界の日本化を目指すという大志に繋がるからである。

ドラッカーは、日本は「西欧の日本化に成功した」と賞賛した。こんどは、「西欧の日本化」でなく、「世界の日本化」である。日本文明を世界に広め浸透するということだ。日本文化にはそれだけのものが十分にある。資源が乏しい狭い国土に沢山の人間が生きてきたというモデルは、これからの世界が欲しがるはずだ。日本文化の神髄から生み出す独自の思想が、人口爆発、資源枯渇のこれからの世界を救う。クール、かっこいいなんていうだけではいけません。世界を変えるんです。

◆幅広い分野から独創が生まれイノベーションが輩出する社会を

よく日本人には独創性がない、集団に埋没して個性がない、製造業は強いが非製造業は弱いなどと言われる。これらは根拠なき偏見だ。アニメの宮崎駿、映画の北野武、音楽の坂本龍一など、非製造業分野でも世界的な評価を受けるような独創的仕事をしている日本人が輩出しているではないか。こうした天才的個人は、娯楽産業が比較的自由な分野だから現われているわけなのだ。規制と、出る杭を打つ現在のシステムを改めさえすれば、他の多くの分野から独創が現れ、イノベーションに繋がるはずである。幅広い分野から独創が生まれイノベーションが輩出する社会を創っていきたい。

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