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2012年5月15日 (火)

安全思考に欠陥がある原発再稼働

◆型にはまった安全思考

電力が足りない、だから安全性が確認された原発は再稼働するという式の議論がなされている。その安全性の確認とは、ストレステストというコンピューター・シュミレーションのことである。このストレステストは、原発の耐久性に係わる既知のストレスの「量」についてのものである。どのような「質」のストレスが考えられるのかということに踏み込んでいない。果して既知のストレスだけの「量」
についてテストすれば、安全だといえるのだろうか疑問である。これからどんな「質」のストレスが考えられるかということを追求し続けることが、あるべき「安全思考」である。
nhk ETV特集『世界から見た福島原発事故』で、アメリカやスイスの安全思考が紹介された。それは日本のように型にはまった安全思考ではない。型にはまった安全思考では、既知のファクターの量を考えてシュミレーションするだけである。そして、想定される量より多いストレスを加えても原発が耐えられることをもってして、安全であると結論づける。
しかし、この型にはまった安全思考では、未知の新ファクターが現われた場合、対処できない。これに対して、アメリカやスイスでは、安全に絶対はないという思考のもと、絶え間ない安全追求がなされ、「もっと安全に」の実現を目指しているという。(画像をクリックすると拡大)

Image7

◆日本の安全思考の具体例を次に図解して示す。(画像をクリックすると拡大)

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日本の型にはまった安全思考では、

◆事故が起きる前の安全思考
/限りなく起こりそうもない/だから考慮しなくていい、
であった。

◆事故が起こってしまった現在の安全思考
/ストレステストに耐える/原発の安全性を確認
である。

いずれも型にはまった考え方であることがわかる。ストレステストは、あくまで既知のファクターの「量」についてのてすとであり未知のファクターを探求することがない。
型にはまった思考では、既知のファクターの量を想定し、その量の想定に耐えれば安全とする。ストレステストでは、その量がどの程度想定を越えても耐えられるかは考慮するが、ストレスの質つまり、想定外の新ストレスに想到することがない。型にはまった思考では、このように新しい事象を追求し続けることができない。新しい事象については、常に問題が起こってからの後追い対応になってしまう。
原発は、決して重大事故を起こしてはならない。常に、問題があるとすればそれは何かと、絶え間なくファクターの「質」の追求を続け、問題が起きる前に先まわりして対応
するという安全思考を確立しなければならない。
原発再稼働に必要なのは、型にはまったストレステストでは不十分である。万一の万一も考えたストレスの新ファクターの追求を続け、対応し続けるという絶え間ない安全追求の姿勢である。その姿勢を国民に示すことが、原発再稼働の必要条件であろう。

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