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2009年6月

2009年6月24日 (水)

鳥目蟻目の総選挙

●来るべき総選挙は鳥目蟻目の戦いだ!

 間近に迫る総選挙のために、これまでの連載イノベーション・モデルをちょっと中断、来るべき総選挙のことを俯瞰的に考えてみます。

◆小泉構造改革以来、鳥の目に偏った自民党
 国民に「痛みに堪えてください」とお願いして、鳥の目で俯瞰的な構造改革を推進してきたのが小泉政権。その功あってか、長い不況のトンネルを抜けて、景気が回復した。ところが、その景気回復は、痛みに堪えてきた国民の大半には、実感できるものではなかった。つまり、蟻の目の国民には、景気回復は見えず、その恩恵を受けとることがなかったのだ。
 それなのに、以来続く自民党政権は、俯瞰的な景気回復を、蟻の目の国民に波及させることができなかった。

 そんな中で、米国を震源地とする100年に一度という経済危機。蟻の目の国民は、一時も、景気回復の恩恵を受けることなく、再び痛みが加わることになった。

◆国民生活のケアを目指す民主党
 「生活が一番」と、国民目線の公約を掲げてきた民主党は、蟻の目の国民の共感を得て勢いづく。もう流れは民主党か。

――自民党――
 今度こそ鳥の目からの諸施策(全体論的)が、蟻の目の国民生活(部分論的)につながるのだと、国民を説得できるのか。

――民主党――
 国民目線の諸施策で国民の支持を広げ続けてきた民主党。しかし、課題は、その諸施策を、俯瞰的、全体論的な正義の実現につなげられるかということだ。

◆ブレークスルー総研の提案
 政策立案、かくありなん。俯瞰的施策を蟻の目国民目線でプレゼンすべし。

 二つのイノベーション時代の施策の比較から解説しよう。

◆第1期イノベーション時代
 昭和35年~45年、海外からの技術導入でイノベーションを起こし、高度成長につなげ、我が国を世界第2位の経済大国に押し上げた。

 昭和35年「10年で月給が倍になる」のキャッチフレーズで、総理大臣・池田勇人が打ち出した「所得倍増計画」
この計画の生みの親、下村治の確信は、「明示的」に海外にあった技術革新(イノベーションの機会)だった。それを日本に移転すれば、必ず国内にイノベーションを起こすことができる。さすれば、所得倍増計画は達成可能なものとなると下村は確信したのだった。
その成功は、俯瞰的イノベーション諸施策を、蟻の目国民の誰にも分るキャッチフレーズ「10年で月給が倍になる」につなげたことだ。
 鳥の目からの改革が、蟻の目の支持を得た好例である。

◆第2期イノベーション時代――イノベーション25
 イノベーション時代の第2期は、バブル崩壊を経て、迎えた新しいイノベーション時代だ。それは、「未来知」あるいは「暗黙知」として内外に存在するイノベーションの機会を自ら発見し、イノベーションを起こすことだ。それが先の安倍内閣のイノベーション25だった。そのイノベーション達成による底上げ戦術により、国内の格差を是正しようという考え方だった。

 ここで、大きな問題があった。それは「底上げ戦術」という言葉の不味さである。

 第1期イノベーション時代が「10年で月給が倍になる」、第2期が「底上げ戦術」である。その違いは、前者は、蟻の目国民の目線の言葉であるのに対して、後者は、鳥の目目線のままの言葉で、国民には実感不能の言葉だったのだ。

 その後、小泉改革は後退、「底上げ戦術」もかすんできた。

 しかし、イノベーションは、これからの日本の未来を拓くのに欠かせないものだ。第2期イノベーション施策の成功があってこそ、難局を乗り切ることができるのだ。新たな施策立案と、国民目線の言葉「キャッチフレーズ」が希求される。

◆最近の政策で使われる言葉が不味い
 後期高齢者、底上げ戦術、こうした生の言葉を国民に向って用いるべきではない。国民目線の言葉「キャッチフレーズ」化するセンスの欠如が、自民党低落の要因だ。
 
 来るべき総選挙で誕生する新政権は、国民目線の言葉を磨き上げて、未来を切り拓いて欲しい。

◆第2期イノベーション時代のモデル
 ブレークスルー総研は、長年のイノベーション研究と多くのイノベーターとの交流のもとに、これからの第2期イノベーション時代のためのイノベーション・モデルづくりを行っています。このブログでそれらを随時公開してまいります。

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