無料ブログはココログ

« 2008年11月 | トップページ | 2009年2月 »

2009年1月

2009年1月29日 (木)

グローバリズムはイノベーション国家に分が悪い?

●グローバリズムとイノベーション国家

このところ各国の経済に、はっきりした傾向が読み取れる。それは、アメリカや日本などイノベーションを中核とする国家(以下イノベーション国家)の苦戦である。 イノベーション国家は、イノベーションの頻度の高まりの中で、生産基盤を生産コストの低い、中国、インド、ベトナムなどに求めている。そして、次ぎの新たなイノベーションに備える。そのため日本や米国などのイノベーション国家の国内の生産基盤は脆弱になってきている。 イノベーションのプロセスは、リスクとコストがかかる。従来は、その後生産基盤を確立し、コントロールすることで回収し、利益をあげ続けることができた。つまりイノベーションを生み育て、その果実を収穫するのがコントロール・プロセスであったわけだ。 従来は、このイノベーション・プロセス後の、コントロール・プロセスは、ほとんど国内で行なわれたから、十分な果実を収穫できたわけである。 ところが、今日、グローバリズムの市場原理の中では、生産コストの低い他国に生産基盤を求める必要がある。一旦、他国に委ねた生産基盤をコントロールし続けるのは容易なことではない。当然イノベーションの果実の多くが他国に落ちることになってしまう。 イノベーション後の生産拠点を委ねられた中国などには、他国でなされたイノベーションの果実が自ら蓄積されることになる。さらに自らのスキルも高まり、独自のコントロールで利益を上げることも可能になってくる。これが、今日、中国などのコントロール国家が栄える一つの理由といえる。 一方、ロシアや中東産油国などは、自らの天然資源のコントロールで莫大な利益を上げ続けることができる。 このように見る、イノベーション国家は分が悪いことは明らかである。以前のように、自らのイノベーションの果実を収穫できないからだ。 このような世界経済の仕組みは、グローバリズムの中で、ここ十数年来出来上がってきたものである。このまま日本や米国が同じモデルを続け、コントロールを脆弱化していったら、どうなるのか危惧される。イノベーションとコントロールの新しいモデルづくりが急務といえよう。

« 2008年11月 | トップページ | 2009年2月 »